失敗しない学級経営「黄金の3日間」
そろそろ4月に入ります。
各学校では配置換えがされていることと思います。
「担任」に選ばれたあなた。
今は「不安」と「期待」が入り交じった心情であると推察します。
担任って何だか大変そう、、、
特に初めての担任であれば「不安」な気持ちの方が強いでしょう。
まずは「学級開き」で何を意識すればいいのかについて考えていきましょう。
このブログを読んで分かること
- 黄金の3日間について
- 学級開きに話すべきこと
- 黄金の3日間後に意識すること
このブログを書いている人
何度も失敗しましたが、先輩教員から指導を受け何とかまともな学級経営ができるようになりました。
失敗しない学級経営
学級経営は大きな失敗は許されません。
大きな失敗って何?
大きな失敗というのは生徒が学校生活を苦に自殺してしまうことです。
それ以外の失敗は、大きなものから小さなものまで様々ですが、他の教員にもカバーしてもらえることがほとんどです。
やっぱり、どのようなクラスになるかは担任の力が大きいんです。
クラスの雰囲気は担任に似るといいますが、本当にその通りなんですね。
私も根暗な性格なので、私のクラスは大丈夫かな?
と心配になっていた時期もありましたが、
最終的には真面目に勉強に取り組むと評判のクラスになりました。
うまくできるかな?
担任の良い部分が反映されるクラスになれば良いと思うのでそこは気にせずに頑張りましょう!
冒頭部分に戻りますが、本当に大きな失敗や学級崩壊を起こさないためには、初めが肝心なんです。
最初の取り組みがその後の1年を左右すると言っても過言ではありません。
黄金の3日間という言葉が教職の間では存在するくらいです。
もちろん、最初だけでなく1年を通して頑張らなければならないことは確かですが、最初の行動が最も重要なのです。
黄金の3日間とは
そもそも黄金の3日間って何なの?
黄金の3日間とは、始業式を含めた最初の3日間のことです。
ではなぜ、黄金の3日間などという高尚な名前がついているのか。
それは、1年間で生徒が1番先生の話を聞いてくれるからです。
中には「黄金の3日間」がその年度の成果を左右するとまで言う人もいます。
では、黄金の3日間では具体的に何を話せばいいのでしょうか?
「黄金の3日間」で話すべきこと
まずは何をやれば良いんだろう?
まずは、担任の決意表明をここでしてしまいましょう。
何を大切に生徒を指導していくのか、どんな生徒に育ってほしいのか等々です。
私なんかは、次のようなことを話していました。
今日からこのクラスの担任になりました○○です。どうぞよろしく。皆にはこの1年間、守ってもらいたいことが2つあります。1つめは時間を守ることです。朝のSHR、授業時間に間に合うように登校・着席を心がけてください。2つめは整理整頓をすることです。教室が汚くなると、自然と皆の心も荒んでいくと私は考えています。あと、大切なプリントを紛失して困るのは皆です。だから、机の中・ロッカーの中は整理整頓して帰るようにしてください。放課後、明らかに汚い机上の物は没収します!
こんな感じです。
後の方で、学年別で話す内容をまとめておきます。
私は以下のことを話します。
- 時間を守ること
- 整理整頓を心がける
この2つは、守ってほしいことなので、このことを中心として内容を作ります。
「黄金の3日間」後に頑張ること
勘違いしてほしくないのは、黄金の3日間後にも頑張る必要があるということです。
- 時間を守ること
- 整理整頓を心がける
私がいくら上の2点について熱く語っても、その後に適当に指導していては生徒から信頼されません。
厳しくすると言ったからには、生徒に何を言われようと1年は厳しく指導する覚悟が必要です。
1年間も頑張ることができるかな?
黄金の3日間を終えた後は、1ヶ月間が勝負だと思ってください。
だいたいの学校は、1ヶ月間教師が言い続ければ、8割の生徒は言うことを聞くようになります。
まずは1ヶ月!
ただ、残りの2割は手強いので、今後はその2割の生徒の指導が中心になります。
これは骨が折れますが、諦めないでください。
ここでめんどくさくなってしまうと、せっかく言うことを聞いていた生徒が言うことを聞かなくなってしまいます。
失敗しない学級経営に必要な2:6:2の法則
2:6:2の法則って何?
動物が集団になると
2割:優秀
6割:普通
2割:劣等
乱暴ですが、だいたいこのような分布に落ち着くそうです。
つまり、あなたが担任するクラスもこのような分布に必ずなります。
劣等の2割を指導することは難しいですが、
普通の6割を上の方に引っ張り上げるように意識しましょう。
普通の6割が担任を見放したとき、それは学級崩壊の始まりです。
優秀の2割は誰がやっても優秀のままでいるので、指導の対象として警戒する必要はありません。
ただ、たくさん褒めてあげてください。
どうしても、手のかかる生徒を中心にしてしまって声をかける頻度が少なくなります。
些細なことでいいです。
褒めてあげてください。
というわけで、あなたが力を入れて指導する対象は「普通6割」です!
「劣等2割」をうまく指導できたのであれば、あなたには才能があると思います。
- 普通6割の生徒を上へ引っ張り上げる
- 優秀2割を褒めることを忘れない
「黄金の3日間」で話すべきこと
それでは、私の実際の経験を元に実践例を紹介していきます。
学年ごとに話す内容が少し異なるので、学年ごとに分けます。
1学年
1学年は、入学したばかりで「緊張」しています。
1,2ヶ月くらいは、体に力が入った状態で生活します。
そのため、油断してしまいがちですが注意してみていきましょう。
学級開きで話す内容
皆さん、入学おめでとうございます。このクラスの担任になりました○○です。よろしく。まずは簡単に学校のルールについて話します。~割愛~ 私は、1年間を通して「特に」次の2点を厳しく指導していきます。
- 時間を守ること
- 整理整頓を心がける
朝、遅刻しない。移動教室の授業に間に合わない。そんなことがないようにしてください。時計を見ながら、先を見据えて行動する。そんな力を身につけてほしいと思っています。なので、時間には厳しく指導を入れます。覚えておいてください。また、整理整頓も心がけてください。今、皆の机・ロッカーは綺麗ですね。1年生が終わる段階でもこのような状態でいるようにしてください。教室が汚くなると、自然と皆の心も荒んでいくと私は考えています。あと、大切なプリントを紛失して困るのは皆です。だから、机の中・ロッカーの中は整理整頓して帰るようにしてください。放課後、明らかに汚い机上の物は没収します!
こんな話しをしました。
このクラスは3ヶ月くらいはもちました。
その後、チャイムがなってから教科書を取りに行く・トイレに行く等のことがありました。
学級が崩れてきたね
ここを身逃してはいけません。
厳しく指導します。
最近、チャイムが鳴ってから教科書を取りに行くことが多いのはなんでだ?
最初に言ったよね。
時間はしっかり守ろうって。
気緩んできてるんじゃないか?
気を引き締めてください。
授業の冒頭で上のような指導を入れます。
この時は大きな声でなくてもいいです。しかし、
- 全員の顔がしっかり上がっているか
- しゃべっている人がいないか
この2点をチェックしながら話しをします。
もし、どちらかが出来ていなければ注意します。
出来ていることが確認できたら話しを進めます。
整理整頓が出来なくなってきたときも同じように指導を入れましょう。
「気づいたらすぐに指導」これは鉄則です。
1週間以内に同じことを繰り返したら、次は大きな声で同じように指導を入れます。
この繰り返しです。
- 学級が崩れる前兆はすぐに指導
2学年
2学年って難しいよね
2学年は「中だるみ」の時期とよく言われます。
学校にも慣れ、進路まで1年あるのでダラダラしやすいです。
2学年が1番大変です。
頑張りましょう!
始業式の日。
次のような話しをします。
このクラスの担任になりました○○です。よろしく。皆には次の3点を意識してください。
- 時間を守る
- 整理整頓をしっかり
- 後輩の見本になる
去年の約束から1個増やしました。後輩は先輩の背中を見て生活します。先輩がだらしなければ後輩もだらしなくなります。そうなると学校全体がだら
しなくなります。3年生は自分の進路に必死です。学校のことは2学年にかかっているという意識をもって生活してください。落ち着いて2年生を過ごせば、スムーズに3年生に上がって進路のことを考えることができます。来年が勝負ですが、それに繋がる今年も勝負だと思ってください。
こんな感じです。
去年の蓄積があれば、
「この先生は時間守らないと怒るよ」
というのが生徒間で共有されているので、そこまで苦労はしないはずです。
しかし、それでも問題は起きるので、その都度厳しく指導を入れることが大切です。
2年生はその頻度が多いので、覚悟はしておいてください。
ただ、ここを乗り切れるとスムーズに3年生になって進路を考えることができるので、頑張りましょう。
3学年
3学年は進路決定に関わる大切な時期です。
3年生になると、ほとんどの生徒が進路を考えるようになり落ち着きます。
年度初めでは、そんな生徒の気持ちをもっと高めて上げられるような声かけを意識しましょう。
こんな風に話しをしました。
さぁいよいよ3年生です。進路に関わる大切な時期です。ピアス・染髪している人(一部)、そういうことはそろそろ終わりにしなさい。その格好で履歴書に貼る大切な写真を撮るのか?面接に行くのか?ピアスの穴は塞がるのに時間がかかるよ、髪色もすぐに黒くなるとは限らないよ。今のうちにちゃんとしなさい。それ以外の人、1,2年生の頃のように注意されることのないように、自分たちで考えて動けるようにしてください。
3学年についてはこんなもんでオッケーです。
気になることがあればその都度注意しましょう。
この時期になると、周囲は受験モード就活モードになります。
一部の問題のある生徒は浮いた存在になるので、そこを攻めてもいいと思います。
「転職エージェントナビ」で転職を
まとめに入る前に
この記事を読んでくださっている人は、本当に勉強熱心な教員であると思います。
毎日毎日、生徒を第一に考え、生徒のために何ができるのか考えて行動しているのではないでしょうか?
時には、自分や家族を犠牲にしながら、働いてはいませんか?
生徒のために、自分の人生を捧げる覚悟を持って働いているのであれば何も言いません。
しかし、そうでないのであれば、これだけ世間から厳しい目を向けられながら、今の働き方を続けていくことはできるのでしょうか?
給料は今よりも下がってしまうかもしれません。
しかし、下がった分は副業などで取り戻せます!
余った時間を自分や家族のために使ってはみませんか?
学校の生徒も大切かもしれませんが、あなた自身や家族はそれ以上に大切な存在のはずです。
もし、今の生活に苦しんでいるのであれば、転職をすることも1つの手です。
転職エージェントナビなら、初めての転職で何からやっていいのか分からない方に対しても、履歴書、職務経歴書の書き方から教えてくれるエージェント紹介します。
また、キャリアアップ、スキルアップ、キャリアチェンジ等の悩みも転職エージェントナビのカウンセラーが相談にのり、アドバイスもします。
転職はやはり人生における大きな決断の1つだと思います。
まずは、転職のプロに相談するところから始めてみてはいかがでしょうか?
失敗しない学級経営「黄金の3日間」 まとめ
以上。私の実際の指導を元に書いてきました。
高校の学級経営についてもっと体系的に学ぶためには
以下の本がオススメです!
チェックしてみてください!
私自身は、進学校には勤めていなかったので進学校の先生には参考にならないかもしれません。
その学校・学年・担任のカラーがあるので、自分に合った方法で指導をしてみてください。
ただ、次の点は必ず意識してください。
- 黄金の3日間で担任としての決意を話す
- 1年を通して指導を継続させる
- 崩れそうなときは、厳しめに指導する
大変ですが、1度崩壊してしまうと元に戻すのは難しいです。
頑張ってください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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