教員採用試験 小論文対策
今回は、教員採用試験の小論文について解説します。
小論文も毛嫌いする人が多いですが、きちんと対策をすれば大丈夫です!
小論文には正解はありません。
しかし、ある程度の正解は存在します。
教員採用試験現役で3つの自治体に合格をいただいた私が対策方法を説明します。
頑張っていきましょう!
- 小論文の基礎
- 小論文の書き方
- 合格答案作成のポイント
小論文対策の重要性
小論文対策は教員採用試験対策の中でも重要です。
なぜなら、小論文は教員採用試験の中でも大きな配点を与えられているからです。
細かい配点は、各自治体によりますが、小論文を重要視していない自治体は見たことがありません。
つまり、小論文の対策を重点的に行うことが合格に大きく近づくポイントです。
例えば茨城県の教員採用試験を見てみましょう。
実施要項によれば校種によってばらつきはあるものの、全体の3分の1の点数を小論文が占めていることが分かります。
私自身、小論文に与えられている配点の大きさを知り、じっくりと対策しました。
対策しない手はないね!
具体的なステップは次の通りです!
小論文対策は何から始めればいいのか
小論文は作文とは違う
小論文は、論理的に説得力のある文章を書く必要があります。
私自身の経験上、次のような誤解を持っている人は失敗します。
- 昔から作文は得意だから小論文も大丈夫!
- 小論文って自分の考えを書けばいいんでしょ?
小論文と作文は全くの別物です。
論理的に自分の考えを書いていく必要があり、練習が必要です。
また、自分の考えを主張するためには、出題課題の背景から述べるなど基礎知識が必要になる場合が多いです。
受験する自治体の傾向を調べる
小論文対策もまずは、受験する自治体の傾向を調べましょう。
なぜなら、それによって対策が多少異なってくるからです。
例えば
- 50分800字(新潟県)
- 50分600字(秋田県)
- 90分800字(資料の読み込み有)(茨城県)
- 40分400字(石川県)
様々です。
また、小論文を1次試験に課す自治体と2次に課す自治体とありますので、その辺も調べておく必要があります。
小論文に関しても、書き方に関する参考書はたくさんありますので、自分にあったものを選んで勉強してもらえればと思います。
参考書もたくさんありますが、私自身も愛用していた参考書はこちらをチェック!
字を大きく丁寧に書く癖をつける
字は大きく丁寧に書きましょう。
それはなぜか?
小論文を採点する人は誰だか知っていますか?
皆さんが受験する自治体の教育委員会に所属している人たちです。
何が言いたいかというと人が採点を行っているということです。
採点するときに
「字は小さくて見にくいし汚い」
こんな小論文がきたら採点する側はどう思うでしょうか?
私だったら読みたくないです(笑)
もう一度言いますが、採点する側も人間です。
「読むのめんどくさいな」
なんて思わせるようなものを書かないようにしましょう。
1度で内容がスッキリ入ってくる小論文を目指しましょう!
教員採用試験 小論文対策の基本
それでは小論文の基本的な書き方を説明します。
最初に言っておきますが、これはあくまでも1つの例です。
皆さん自身の書き方や指導してくれる人の書き方があるのであればそちらを優先してください。
書き方が分からない!
と言う人は参考にしてみてください。
序論・策・結論
「序論・策・結論」を意識しましょう。
- 序論:論題に対する自分の受け止めを書きましょう。1読したときに論作文の全体像がイメージできるように書くことが理想です。
- 策:「私ならこうする」と具体的な対策を書きましょう。
- 結論:まとめです。論題に対してあなたはどのように取り組むのかをあなた自身の決意も含めて力強く書きましょう。序論を読んでから結論を読んで一貫性を感じることができるように書きましょう。
とりあえずは上記のように書くとまとまりがいいのかなと思います。
もちろん、自治体の条件に応じて省く箇所は省いても良いと思います。
教員採用試験 小論文の対策方法
ひたすら書く
まずはひたすら書いてください。
初めのうちは1つ書き上げることも一苦労だと思いますが、そのうちに慣れます。
私自身も、初めは1つ書き上げるのに1日とかかけてました(笑)
しっかりと自分の考えを規定の字数で収められるように頑張ってください。
テーマについて勉強する
テーマについて勉強することも大切です。
なぜなら、小論文のテーマは昔から続くものや最近の話題など何が出題されるか分からないからです。
しっかりと過去問に取り組んで、出題されたテーマについて勉強しましょう。
自分の意見をただ書くだけではダメです!
根拠をもって論理的に書くようにしましょう。
ここで深く勉強すれば、面接対策にも有効ですよ。
面接と小論文は別々ではなく一緒に対策することが理想です。
信頼できる人に添削してもらう
自分以外の人に見てもらうことで更に質の良い小論文に仕上がります。
何度書き上げても自分では気がつかないミスがあります。
また、より良い小論文にするために必要なことも中々見えてきません。
そんなときは他の人に添削してもらいましょう。
大学生・大学院生
大学生で教員を目指している方は、大学の就職支援課を頼りましょう。
教育学部があるような大学であれば、教育委員会や管理職等の経験者が外部からきているはずです。
そういった人たちは、実際の採用にも関わったことがある人たちなので、必ず力になってくれます。
講師
現在、講師をしている方は、基本的な指導法や対応については大丈夫かと思います。
勤務校の管理職にお願いしましょう。
私が勤務していた学校でも、採用試験が近づくと講師の先生たちは、管理職にお願いしに行っていました。
教員採用試験小論文対策 合格答案作成のポイント
テーマを理解する
当たり前のことかもしれませんが「テーマ」を理解しましょう。
なぜなら、できていない人が案外多い!
特に試験が始まってからとりあえず書き進めてしまう人にありがちなミスです。
テーマの理解が不十分ということは、書かれた小論文も不十分ということです。
例えば、次のようなお題が出されたとき、何を書けばいいのか分かりますか?
まずは、小論文に何を書くべきでしょうか?
少し考えてみてください。
小論文に書かなければならない内容は以下の通りです。
①これからの教育において、個別最適な学びと協働的な学びが重要視されていることについてのあなた自身の考え
②①のように考えた理由
③あなた自身の考えに基づいてどのように実践していくのか
特に③についてはあなたの実践を具体的に書く必要があります。
抽象的な書き方をしないように注意しましょう。
試験が始まったら最初の5分を使って、
①テーマの理解
②構成を考える
この2つをしっかりと考えてから書き始めましょう。
そしてテーマを理解するためには、勉強をする必要があります。
「教育時事」「中央教育審議会答申」「学習指導要領」「各自治体の教育の指針」などをチェックしておきましょう。
そうは言っても膨大な数の答申や教育時事をすべてチェックするのって時間的にも難しくないですか?
出題の可能性が高い「課題」について効率よくチェックできたら、他の勉強にも時間を使うことができて効率的ですよね!
最近の流行とそれに関わる答申などがまとめてチェックできる参考書があったら良いと思いませんか?
参考書もたくさんありますが、私自身も愛用していた参考書はこちらをチェック!
主語は「あなた」です
小論文の主人公はあなた自身です。
小論文を書いているとどうしても評論家のような書き方になってしまうことがあります。
「教師は~べきである」
上記の書き方は、いかにも第三者目線の書き方で、当事者意識に欠ける文です。
実際に生徒を指導するのは、小論文を書くあなたです。
小論文では「あなたの考え」「あなたの実践」を書きます。
従って「私は~であると考える」「私は教師として~努める」
上記のような書き方にならなければいけません。
一文を短くまとめる
一文が長いと読んでいる方は疲れてしまいます。
簡潔な文で多くを語るようにしましょう。
難しい言葉は使わずに簡潔に!
教師としての熱意を示す
小論文の中で、教員としての熱意・やる気を示しましょう!
なぜなら、採用担当者は成長できる人を採用したがるためです。
これは採用担当を担っていた人から話です。
小論文の採点基準はいくつかありますが、教師としての熱意が伝わるものを高く評価する傾向にあるそうです。
特に講師の方は、
現場での実践→現状の課題→課題に向けての取組
上記の流れを中盤に組み込むとかなりいい仕上がりになります。
新卒の方は、現場の状況が分からないところもありますが、自分なりの想いと熱意を伝えるようにしましょう!
特にこの熱意の部分は採用人数が少ない自治体では大きな力を発揮します。
採用人数が若干名の自治体を受験する方は是非、参考に取り組んでみてください。
ただし、小論文として最低限のことがクリアできていることが前提です。
時間配分と時間管理
時間配分はかなり重要です。
小論文試験において最悪の答案はどのようなものでしょう?
それは、書き上がっていない答案です。
当然ながら0点です。
まずは時間内に書き上げることが大切です。
その上で、質も保証させなければいけません。
私は次のように時間を使っていました。
5分:テーマの理解。書くべきことの整理。構成を考える。
40分:書く
5分:誤字脱字等の確認
60分の試験を想定しました。
参考にしてください。
教員採用試験小論文対策 まとめ
今回は小論文の書き方について紹介しました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
小論文の評価の観点については各自治体が提示しているものがあると思うのでそちらを参照してください。
小論文には正解がありません。
しかし、ある程度の正解は存在します。
どのくらいの小論文が合格点なのか気になる人もいるでしょう。
それは別の記事で紹介しますので、そちらを参考にしてください。
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